本資料は、6月14日にバイエル ヘルスケア社が発表したリリースの抄訳です。

ネクサバール®、進行性非小細胞肺癌に対する1次療法としての第III相臨床試験において、主要評価項目である全生存期間を延長せず。


 ・ 副次評価項目である無増悪生存期間を延長。
 ・ 肺癌を対象に、臨床試験プログラムを継続中。


2010年6月16日

ベルリン 、2010年6月14日 ― 独バイエル ヘルスケア社とオニキス・ファーマシューティカル社は、本日、非扁平上皮癌優位の進行性非小細胞肺癌(NSCLC)患者さんを対象に、ネクサバール®を一次療法として評価した第III相臨床試験NExUS(NSCLC research Experience Utilizing Sorafenib)の最終解析の結果、主要評価項目である全生存期間(OS:overall survival)が延長されなかったことを発表しました。NExUS試験は、ゲムシタビンとシスプラチンの化学療法剤との併用において、ネクサバール®をプラセボと比較評価したものです。本試験の副次評価項目である無増悪生存期間(PFS:progression free survival)には、改善が見られました。3剤併用療法における安全性と忍容性は、概ね予測通りであり、新たな予期せぬ有害事象は認められませんでした。本試験結果は、今後開催予定の学術会議で発表される予定です。

ネクサバール®は現在、進行性腎細胞癌及び肝細胞癌を適応症として、世界中で販売されています。

NExUS試験への患者さんの登録は、2007年2月に開始されました。NExUS試験に先行して非小細胞肺癌患者さんを対象に、ネクサバール®による一次療法を評価していた別の第III相臨床試験の結果に基づき、2008年にNExUS試験のプロトコールが修正され、扁平上皮癌患者さんへの投薬及び試験への登録を中止しました。プロトコール修正前にNExUS試験へ登録されていた扁平上皮癌患者さんのサブグループの死亡率は比較的高めでしたが、この結果は、先行の第III相臨床試験での結果と一致していました。

バイエル社とオニキス社は、これらの解析結果について更なる検討を行い、これらの結果が、ネクサバール®の安全性と有効性を評価する現在進行中の他の臨床試験に及ぼす影響があるかどうかを究明してまいります。

バイエル ヘルスケア社の抗がん剤領域の臨床開発副責任者、ディミトリス・ヴォリオティス氏は「バイエル社とオニキス社は、この試験結果を残念に思っています。とりわけ、この致死的な疾患に苦しむ患者さんがいらっしゃることを思い、落胆しています」と語っています。また、ヴォリオティス氏は、以下のように述べています。「我々は、肺癌を含むさまざまな種類のがんに対するネクサバール®の可能性を追求する包括的な臨床開発プログラムに、自信を持っています。最近発表された有望なバイオマーカーや有望な結果を示した肺癌を対象とした第Ⅱ相臨床試験の画期的なデータを受け、肺癌患者さんを対象とした2次療法以降の治療期において、ネクサバール®と他の分子標的薬との併用療法や単剤療法の評価を続行していくことが重要であると考えています」。

両社は治験医師と共に、非小細胞肺癌の患者さんを対象としたさまざまな治療期におけるネクサバール®の評価を引き続き行ってまいります。その中には、3次又は4次療法としての単剤療法の第III相臨床試験や、他剤と併用する2次療法としての第Ⅱ相臨床試験が含まれています。


NExUS試験について
この第III相臨床試験は、無作為化二重盲検プラセボ比較試験であり、未治療の非扁平上皮癌優位の進行性非小細胞肺癌(NSCLC)患者さんを対象に、ネクサバール®(一般名:ソラフェニブ)を化学療法剤ゲムシタビンとシスプラチンの併用において評価しました。主要評価項目は全生存期間であり、副次評価項目は、無増悪生存期間、奏功率、安全性などでした。患者さんは、ゲムシタビンとシスプラチンの併用療法に加えて、最長6サイクルまで、ネクサバール400mg又は外観上見分けのつかないプラセボを1日2回、経口にて服用する群に無作為に割り付けられました。その後、患者さんは維持療法として、ネクサバール®又はプラセボを単剤で継続投与されました。本試験には、欧州、南米、アジア太平洋、中東地区より約900名の患者さんが参加しました。


非小細胞肺癌(NSCLC)について
非小細胞肺癌(NSCLC)は、肺癌と診断されたケースの85-90%にのぼり、悪性(癌)細胞が、肺の組織内に形成される疾患です。非小細胞癌は、扁平上皮癌、腺癌、大細胞癌などいくつかのタイプに分けられ、それぞれ増大、転移の特性に違いがあります。
毎年世界中で140万人が肺癌と診断されています。毎年、米国では約20万5千人、欧州では約37万5千人の方が、新たに肺癌と診断されています。米国では毎年16万人、欧州では毎年34万2千人の方が非小細胞肺癌で亡くなっていると推定されています。


ネクサバール®について

経口抗癌剤「ネクサバール」は現在、肝細胞癌及び腎細胞癌に対して90カ国以上で承認されています。ネクサバールは欧州では、肝細胞癌とインターフェロン・アルファあるいはインターロイキン2による治療が無効であるか、医師がこれらサイトカイン療法に不適当と認めた進行性腎細胞癌に対して、承認されています。
ネクサバールは、腫瘍細胞増殖と腫瘍血管新生の両者を抑制します。非臨床試験において、ネクサバールは腫瘍の増殖に重要な役割を果たす細胞増殖と血管新生のそれぞれに関与するキナーゼ群 (Rafキナーゼ、VEGFR-1、VEGFR-2、VEGFR-3、PDGFR-B、KIT、FLT-3、RETなど)に作用することが示されました。
ネクサバールは、バイエル社とオニキス・ファーマシューティカル社によって共同開発されており、複数の企業、国際研究グループ、政府機関、医師主導により、さまざまな種類の癌腫を対象に、単剤療法または幅広い種類の抗がん剤との併用療法が検討されています。それらには、肺癌、甲状腺癌、乳癌、卵巣癌及び結腸直腸癌、さらに腎細胞癌や肝細胞癌に対するアジュバント療法が含まれています。


オニキス・ファーマシューティカル社について
オニキス・ファーマシューティカル社は、がん患者さんの生活の向上に貢献するバイオ医薬品企業です。オニキス社は、バイエル・ファーマシューティカル社と共同で、低分子医薬品ネクサバール®(一般名:ソラフェニブ)を開発しています。オニキス社に関する詳細な情報は、オニキス社のウェブサイト (www.onyx-pharm.com) を御覧下さい。


バイエル ヘルスケア社について
バイエルは、ヘルスケア、農薬関連、先端素材の領域を中核事業とするグローバル企業です。バイエル社の子会社であるバイエル ヘルスケア社は、ドイツ・レバクーゼンを本拠とする、ヘルスケアと医薬品業界の革新的なリーディングカンパニーです。同社の世界的な事業活動は、動物用薬品、バイエル・シエーリング・ファーマ(医療用医薬品)、コンシューマーケア、メディカルケア(血糖自己測定器等)の分野に及びます。バイエル ヘルスケア社の目標は、人類と動物の健康を促進する製品を開発、製造、販売することです。
www.bayerhealthcare.com


バイエル・シエーリング・ファーマ社について
バイエルグループの一員であるバイエル・シエーリング・ファーマ社は、世界的なスペシャリティ医薬品企業です。ダイアグノスティック イメージング、ジェネラル メディスン、スペシャリティ メディスン、ウイメンズ ヘルスケアの4領域に注力し、研究開発及び事業活動を展開しています。バイエル・シエーリング・ファーマ社は、その革新的な製品で、世界のスペシャリティ医薬品市場におけるリーディングポジションを目指しています。そして、新しい発想を活かして医療の進歩に貢献し、人々のクオリティ・オブ・ライフの向上に努めます。
www.bayerscheringpharma.de/scripts/pages/en/


バイエル薬品株式会社について
バイエル薬品株式会社は本社を大阪に置き、バイエル・シエーリング・ファーマ(医療用医薬品)、インテンディス(皮膚科領域医療用医薬品)、コンシューマーケア(一般用医薬品)、動物用薬品(コンパニオンアニマルおよび畜産用薬品)の4事業からなるヘルスケア企業です。バイエル・シエーリング・ファーマ事業本部は、診断薬、プライマリーケア、オンコロジー、スペシャリティケア、ウイメンズ ヘルスケアの5領域に注力しています。バイエル薬品は、「よりよい暮らしのためのサイエンス(Science For A Better Life)」の企業スローガンのもと、技術革新と革新的な製品によって、日本の患者さんの「満たされない願い」に応えるスペシャリティ医薬品企業を目指しています。
バイエル薬品ホームページ:http://www.bayer.co.jp/byl


将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、バイエルグループもしくは各事業グループの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれています。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがあります。これらの要因には、当社のWebサイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれます。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負いません。



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