多発性硬化症におけるベタフェロン®療法の長期安全性
16年にわたる追跡調査が立証
| ・ | 多発性硬化症患者の追跡調査としてはこれまでで最も長い追跡調査のデータが「Neurology」に掲載されました |
2010年6月14日
ベルリン、2010年6月8日 ― ベタフェロン®(インターフェロンβ-1b)の Pivotal試験終了後の16年間にわたる追跡調査の結果が、本日、学術誌「Neurology」に掲載されました。これは、これまでで最も長い患者追跡データであり、多発性硬化症(MS: Multiple Sclerosis)におけるベタフェロン療法の長期的な安全性を示すものです。調査結果によると、長期療法においても新規または予期せぬ有害事象の発現は認められず、また経過と共に有害事象の発現そのものも減少していました。
「この結果は、ベタフェロンの良好な安全性と忍容性を裏付けるものです。長年にわたり、医療従事者は治療により発現する有害事象を大幅に軽減することができ、ベタフェロン療法の漸増法による導入や自動注入器の使用、非ステロイド性抗炎症薬の併用によって、患者さんの治療アドヒアランスを向上させることができました」と、シカゴ大学神経内科学教授で本論文の筆頭執筆者であるアンソニー・T・レダー氏は述べています。
興味深いことに、調査結果によると、Pivotal試験でベタフェロン投与群に割り付けられた患者さん(800万国際単位投与群で94.6%、160万国際単位投与群で91.7%)の方が、プラセボ投与群に割り付けられた患者さん(81.7%)よりも生存率が向上していました。
「多発性硬化症は慢性疾患です。それだけに、有効性だけでなく、長期間にわたりコントロール可能かつ予測可能な安全性プロファイルを持つ薬物治療が求められているのです。今回の16年間にわたる長期追跡調査結果は、ベタフェロンのリスク/ベネフィット評価を支持するこれまでの多くのデータをさらに裏付けるものです。今後予定されている20年間の追跡調査の結果にも大いに期待しています」と、バイエル・シエーリング・ファーマ社神経学領域最高責任者のレスリー・ドナートは述べています。
LTFのための診察の前にベタフェロンによる治療を2年間継続して受けた患者さん(69人)に見られた典型的な有害事象は、インフルエンザ様症状(31.9%)、発熱(21.7%)、頭痛(27.5%)、注射部位反応(紅斑、痛み、腫れ:81.2%)、倦怠感(23.2%)、筋肉痛(21.7%)、肝トランスアミナーゼ上昇(10.1%)でした。皮膚壊死の報告はありませんでした。またLTFにおいて、Pivotal試験でプラセボ群とベタフェロン群に割り付けられた患者間でうつ病罹患率に有意差は見られませんでした。Pivotal試験において80%以上の期間ベタフェロン療法を受けた患者さんのうつ病罹患率は25.0%でしたが、LTFの最後の2年間における罹患率は32.1%(p=0.53)でした。この結果は多発性硬化症の患者さんの数値としては十分想定範囲内に収まっており、論文執筆者は、本調査からベタフェロンとうつ病を結びつけるエビデンスは認められなかったと結論づけています。軽度のリンパ球減少と肝酵素値上昇がPivotal試験で認められましたが、LTFではほとんど観察されませんでした。16年間の追跡調査において、慢性肝疾患の症例は確認されませんでした。ベタフェロン療法により発現する有害事象は経過と共に徐々に減少し、LTFの最後の2年間はPivotal試験期間中よりも低い発現頻度でした。
ベタフェロン®(米国とカナダでの販売名はBetaseron®)は、多発性硬化症治療薬として開発された最初の薬剤であり、世界中で高い評価を得ている薬剤です。本剤は、米国、ヨーロッパ、日本においてすべての再発型多発性硬化症の治療薬として承認されています。ベタフェロン療法を受けた患者さんの16年間にわたる追跡調査により、指導に従って適切に使えば、同剤は良好な忍容性を示すことが確認されました。
www.bayerhealthcare.com



