本資料は、6 月3 日にバイエル ヘルスケア社が発表したリリースの抄訳です。

バイエルの肺高血圧症におけるサクセスストーリーは継続


 ・ 肺動脈性肺高血圧症治療の最前線に立つVentavis®
 ・ 新規可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC: soluble guanylate cyclase)刺激薬として、肺動脈性肺高血圧症や承認された治療法がない他のタイプの肺高血圧症に対する臨床試験が進行中のリオシグアト


2010年6月11日

チェコ・プラハ、2010年6月3日 ― バイエル・シエーリング・ファーマ社は、2010年国際肺循環学会において、様々なタイプの致死的疾患である肺高血圧症(PH)治療のために開発された既存および開発品の製品ラインを紹介しながら、そのフランチャイズについて最新の報告を行います。PHには複数の疾患分類があり、世界の肺動脈性肺高血圧症(PAH)の罹患率は、およそ100万人中15人と予測されていますが、その割合は全PH患者さんのうちのごくわずかであると考えられています。特発性PAH患者さんの平均生存期間は、治療されない場合、診断後わずか2.8年です。バイエルは、心不全や死に至る可能性がある致死的な様々なタイプのPHすべてのアンメット・メディカル・ニーズに応えるために全力を尽くします。

バイエル・シエーリング・ファーマ社のVentavis®(吸入イロプロスト)は、EMAに承認された初めて且つ、唯一の肺選択的吸入プロスタサイクリン製剤です。Ventavisは、NYHA機能分類Ⅲ度の特発性および家族性PAHの治療薬として2003年に欧州で承認され、米国では機能分類Ⅲ度あるいはⅣ度のPAH治療薬として2004年に承認されました。現在、Ventavis®は肺動脈の血圧が高くなり、呼吸困難、胸痛、失神、浮腫のような症状を伴う右心機能不全を引き起こすPAHの治療薬として世界中で使用されており、PAH患者さんの運動能力、機能分類、血行動態、そして生活の質(QOL)を改善することが確認されています。

今年の国際肺循環学会のプラチナ・スポンサーであるバイエル・シエーリング・ファーマ社は、ここ数年のPH疾患領域における様々な治療実績について議論をするためにシンポジウムを開催しました。“Pulmonary Hypertension Therapy 2010 – Are We There Yet?”と題されたシンポジウムは、特に中央および東ヨーロッパに注目した近年の疫学および治療状況を評価すること、また医薬品開発と発展する治療法の観点から未来を見据えることを目的としました。

バイエルはVentavisに加えて、循環器領域における開発品のひとつとして、新しい経口薬であるリオシグアト(BAY 63-2521)の開発を進めることにより、さらにこの領域に貢献します。この特徴的な可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激薬は、現在、慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH: Chronic Thromboembolic Pulmonary Hypertension)およびPAHを対象とした第Ⅲ相臨床試験実施中で、承認された治療薬がない他のタイプのPHに対する第II相臨床試験も進んでいます。

間質性肺疾患に起因する肺高血圧症(PH-ILD: Pulmonary Hypertension owing to Interstitial Lung Disease)を対象としたリオシグアトの第II相臨床試験で得られた良好な成績は、2010年5月の米国胸部学会(ATS)で発表されました。PH-ILD は重篤で致死的なタイプの肺高血圧症です。本試験では、リオシグアトによる肺血管抵抗の低下と心拍出量の増加、そして6 分間歩行距離テスト(6-MWT)で計測された運動耐容能にも改善効果がみられました。また2010 年のATS では、CTEPHおよびPAHを対象としたリオシグアトの第Ⅱ相臨床試験から15 ヵ月間の長期継続投与データも初めて発表されました。


肺高血圧症について
PHは肺動脈の血圧が高くなる疾患です。PH 患者さんの運動能と生活の質は著しく低下します。PHには疾患特異的な症状がないことから、しばしば誤診や診断の遅れがみられます。PH の主な症状は、身体運動に伴う息切れ(労作性呼吸困難)、疲労、めまい、失神などで、症状は労作により悪化します。PH は重篤な致死的疾患で、心不全や死に至ることもあります。WHO によると、PH は原疾患により5 つのタイプに分類されます。


Ventavis®について

Ventavisの有効成分であるイロプロストは、バイエル・シエーリングの医薬品研究所が開発した合成プロスタサイクリン製剤です。Ventavisは血管を拡張して、肺動脈の血圧を下げ、動脈や肺の血流を増やします。この働きにより体内への酸素供給を著しく改善させ、心臓をより効率的に機能させることにより、患者さんの呼吸はさらに楽になります。Ventavisは肺選択性があるため、全身に対する副作用はより少なく、速やかに症状を軽減させることができます。Ventavisは臨床症状の悪化を遅らせ、運動能力を有意に改善させます。また本薬はQOLを向上させ、臨床試験では生存率の改善効果を示しています。大半がPAHの患者さんである63人を対象とした2年間の長期臨床試験において、試験終了時の生存率は、国立衛生研究所(NIH)が試算した治療しない場合の63%に対して、全患者さんで78%、特発性PAHの患者さんでは87%でした。PAH患者さん76人に対して最長5年間吸入Ventavisを投与した臨床試験でも、治療後1年および3年の生存率はそれぞれ79%および51%で、治療しない場合の予測生存率68%および46%を上回る結果となりました。


リオシグアトについて
リオシグアトは、バイエルの医薬品研究所が発見し、開発した経口薬で、CTEPH およびPAH の2 種類のPH に対する新しい治療薬として第Ⅲ相試験実施中です。本薬は、可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激薬という新しいカテゴリーにおける最初の薬剤で、内因性の血管拡張物質である一酸化窒素(NO)と同じ経路に作用します。NO はsGC 酵素活性を介して、血管壁の筋肉組織を弛緩させることにより肺血管の血圧を下げ、心臓の負担を軽減します。リオシグアトには、内因性NO に対するsGC の反応性を高める作用と、NO による刺激がない状況でもsGC を直接刺激するという2 つの作用があります。PH 患者さんにおいては、肺循環におけるNO レベルは低下しているため、この2 つの作用は重要です。したがってリグシオアトには、PAH に対する現在の治療法の限界を超える、あるいはCTEPH やPH-ILD のような承認された治療法がないタイプのPH に対する有効な治療薬となる可能性があります。またリオシグアトは、既にVentavisでPAH 治療の最前線にいるバイエル・シエーリング・ファーマ社が持つ心臓血管・呼吸器領域におけるコンピテンシーを理想的に取り入れることのできる薬剤です。


バイエル ヘルスケア社について
バイエルは、ヘルスケア、農薬関連、先端素材の領域を中核事業とするグローバル企業です。バイエル社の子会社であるバイエル ヘルスケア社は、ドイツ・レバクーゼンを本拠とする、ヘルスケアと医薬品業界の革新的なリーディングカンパニーです。同社の世界的な事業活動は、動物用薬品、バイエル・シエーリング・ファーマ(医療用医薬品)、コンシューマーケア、メディカルケア(血糖自己測定器等)の分野に及びます。バイエル ヘルスケア社の目標は、人類と動物の健康を促進する製品を開発、製造、販売することです。
www.bayerhealthcare.com


バイエル・シエーリング・ファーマ社について
バイエルグループの一員であるバイエル・シエーリング・ファーマ社は、世界的なスペシャリティ医薬品企業です。ダイアグノスティック イメージング、ジェネラル メディスン、スペシャリティ メディスン、ウイメンズ ヘルスケアの4領域に注力し、研究開発及び事業活動を展開しています。バイエル・シエーリング・ファーマ社は、その革新的な製品で、世界のスペシャリティ医薬品市場におけるリーディングポジションを目指しています。そして、新しい発想を活かして医療の進歩に貢献し、人々のクオリティ・オブ・ライフの向上に努めます。
www.bayerscheringpharma.de/scripts/pages/en/


将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、バイエルグループもしくは各事業グループの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれています。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがあります。これらの要因には、当社のWebサイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれます。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負いません。



文字の大きさ
- 1 2 3 + 文字の大きさ

クリックで変更

ツール
検索







http://byl.bayer.co.jp/scripts/pages/jp/press_release/press_detail/index.php?file_path=2010%2Fnews2010-06-11.html